医療法人社団 めぐみ会

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ドクターズコラム

2009年11月 1日

トイレの話

今回は、具体的な症例をご紹介します。 

まず、A夫さん。65歳で、50歳を過ぎた頃より、トイレに行く回数が増え始めました。夜中に2回もトイレに行きたくなること自体も辛いのですが、トイレに行っても排尿に時間がかかり、周囲の人を待たせているのではないかと気になって仕方がないとおっしゃいます。この場合は、前立腺肥大症の疑いがあります。放置しておくと、腎臓に負担をかけることにもなりかねませんので、泌尿器科を受診した方が良いでしょう。 

次のB子さんは52歳です。1年程前より、なかなか良くならない膀胱炎に悩まされていました。我慢できないような尿意を頻繁に感じ、近所の内科を受診し、抗生物質を出されたのですが、あまり良くなりません。そのうちに尿がたまってくると、膀胱に痛みのようなものを感じる様になりました。これは間質性膀胱炎の疑いがあります。この病気は、女性に多くみられ、まだ原因も、決め手となる治療法もはっきりしないのですが、多少なりとも症状を改善することができますので、泌尿器科に相談してみてください。患者さんの会もあり、そこでは色々なことに積極的に取り組んでいます。 

最後に43歳のC子さんです。半年程前から会議など思いがけないタイミングで強い尿意を感じるようになりました。トイレの回数も1日に7回以上と増え、そのうち何度かは我慢できないような激しい尿意を感じるようになりました。ごくたまにですがトイレに間に合わず、漏らしてしまうようなこともあります。この場合は、過活動膀胱の疑いがあります。我慢できないような強い尿意と頻尿が特徴で、悪化すると尿を漏らしてしまうこともあります。男性にも女性にもみられ、原因ははっきりしないことが多いようです。膀胱の活動を抑える抗コリン剤が有効です。諦めずぜひ、泌尿器科を受診してみてください。

泌尿器科:伊藤 貴章

担当クリニック:田村クリニック、南大沢メディカルプラザ

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