2026年07月24日
「血液検査や画像検査などで異常はありません」と言われたものの、だるさ、疲れやすさ、冷え、めまいなどの体調不良が続くという方は少なくありません。病気が見つからなかったのは安心だけれども、
体調不良がつらいという方がいらっしゃいます。
検査で異常のない体調不良では、簡単な検査ではわからない病気が隠れている可能性をまず考えます。悪性腫瘍、心臓血管系の病気、肝臓病、腎臓病、膵臓病、甲状腺疾患、脳神経系の病気などがないか検討し、精密検査が必要となる場合もあります。 それでも異常がない場合、心身症、適応障害、うつ病などが背景にある方は少なくありません。心療内科や精神科に相談するのがよいでしょう。
漢方では「検査で異常のない体調不良」を心身全体からとらえて治療法を選びます。 たとえば、だるさ、冷え、食欲不振、疲れやすさ、腹痛などがあり、消化吸収機能低下が原因と考えられる場合、六君子湯(りっくんしとう)・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などを用います。服用すると、食欲が出て元気が出た、疲れにくくなったという方が少なくありません。 また、頭痛、めまい、身体がむくみやすいなどがあり、体内の水分代謝の不調と考えられる場合、五苓散(ごれいさん)・苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)などで改善される方が少なくありません。そのほか、女性で、倦怠感、イライラ、軽い抑うつ気分、ホットフラッシュなどがあり、更年期障害、月経前症候群、自律神経失調症などと考えられる場合、加味逍遥散(かみしょうようさん)・抑肝散(よくかんさん)などがよい方もあります。
漢方と西洋医学は補い合う医療です。「検査では異常なし」と言われた体調不良では、漢方を試みることをおすすめします。
2026年3月1日
田村クリニック2
漢方内科
稲木 一元
日本東洋医学会認定 漢方専門医・指導医