医療法人社団 めぐみ会

ドクターズコラム
Doctor's Columns

2022年06月21日

頭痛・めまいと漢方薬

頭痛、めまいは、その原因を見分けることが大切です。たとえば突発ピーク型頭痛(突然ハンマーで殴られたように始まった頭痛)ではクモ膜下出血、覚醒時ピーク型頭痛(目が覚めた瞬間がピークの頭痛)では脳腫瘍や慢性硬膜下血腫などを疑います。めまいでも、突然始まった回転性めまいでは突発性難聴などを疑います。

いずれも救急車を呼んで早急に治療を始める必要のある重大な病気です。それに対して、慢性的に繰り返す頭痛やめまいで、症状のない時間もある場合は、片頭痛、緊張型頭痛、メニエル病、良性発作性頭位めまい症などが多く、心身症やうつ病が原因のこともあります。
いずれもまず頭痛外来・脳神経外科やめまい外来・耳鼻科に相談することをおすすめします。

 しかし、それでも治りにくい方、薬である程度効くがもう少し良くしたいという方には、漢方治療の併用をおすすめします。

漢方治療では、片頭痛には呉茱萸湯(ゴシュユトウ)、低気圧が近づくと悪化する頭痛には五苓散(ゴレイサン)、首肩のこりが強くなって起こる緊張型頭痛には葛根湯(カッコントウ)などが使用されます。メニエル病や良性発作性頭位めまい症には苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)、起立性調節障害による立ちくらみ・めまい・頭痛には半夏白朮天麻湯(ハンゲビャクジュツテンマトウ)などが使用されます。


ただし、病人の年齢、性別、体格、胃腸が丈夫か否か、持病の有無などによって、症状は同じに見えても違う漢方薬を使ったほうがよいこともあります。たとえば葛根湯は緊張型頭痛に有効ですが、胃腸虚弱者、心臓病や腎臓病のある人、高齢者などでは副作用が出やすく、使用する際は特別な注意が必要です。こうした点で、漢方薬を試みようと思われる方は、漢方治療の経験豊富な医師に相談することをお勧めします。

2022年6月1日
田村クリニック2
漢方内科
稲木 一元
日本東洋医学会認定 漢方専門医・指導医

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