医療法人社団 めぐみ会

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ドクターズコラム

2021年5月13日

老化と漢方

老化にともなう色々な症状や病気には漢方薬が役立つ場合があります。

たとえば、腰痛、足腰の筋力低下、排尿のトラブル、性機能の低下などは中高年によく見られる症状の組み合わせです。

この組み合わせの特徴は下半身の運動機能低下、泌尿器生殖器機能低下とも言えます。

漢方では、これらの症状全体をひとつの異常と考えて、「腎虚(じんきょ)」と呼びます。

腎虚には年齢不相応な老化という意味もこめられています。

この腎虚に用いる漢方薬の代表が八味地黄丸(はちみじおうがん)です。実際、八味地黄丸は中高年の腰痛症、前立腺肥大症、陰萎、尿失禁、再発性膀胱炎などに有効です。ただし、老化の症状すべてに八味地黄丸が有効なわけではありません。


下半身の運動機能低下・泌尿器生殖器機能低下ではなく、年齢とともに胃腸の働きが衰え、食欲がなくなって元気がなくなり痩せてくる方もあります。

こうした場合には、朝鮮人参を主とする漢方薬で胃腸の働きを盛んにして体力気力の回復をはかります。

六君子湯(りっくんしとう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)などがこれに相当します。

このように、漢方薬を利用することで老化にともなう諸症状を改善し、より元気に活動的になることをはかるわけです。

なお、漢方薬によって体全体の活力を回復することは、身体の感染症に対する抵抗力を高めることにもつながると期待できます。

動物実験では、補中益気湯などで免疫力が高まるという報告があります。その結論はまだ出ていませんが、この面でも漢方が役立つことを願っています。

漢方内科:稲木一元

担当クリニック:田村クリニック2(旧 多摩ガーデンクリニック)

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