医療法人社団 めぐみ会

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ドクターズコラム

2008年6月15日

「機能性ディスペプシア」ってなあに?

『もしもししんぶん』の読者の方の中にも、「胸やけ」、「食欲がない」、「腹部膨満感(胃もたれ)」、「腹痛」などの症状で、病院に行ってはみたものの、検査をしても何も異状が見つからなかったという人が、少なからずいらしゃるのではないでしょうか? 

「一体私は何の病気なんだろう?」「体のどこかに癌があるんじゃないか?」「なんで先生はもっと調べてくれないんだ?」「病は気からなんていわれたけど、大丈夫?」などと心配され、心を悩ませた挙げ句、より一層胃が痛くなってしまうなんて悲劇ですね。 

「機能性ディスペプシア(FD)」という病気をご存知でしょうか? 欧米ではその疾患概念が確立しているFDですが、本邦での知名度は今ひとつ。その正体はというと、「慢性・反復性に上腹部消化器症状を訴えるものの、内視鏡検査や生化学検査によっても異状が認められない病態」ということになります。本邦では、FDは慢性胃炎として包括され、病理組織学的な用語である慢性胃炎の診断名で治療されているのが現実です。 

FDは4つの型に分類できます。

(1)運動不全型:胃の蠕動(ぜんどう)運動が低下しているタイプで最も多く、すぐに満腹感を感じ、膨張感、腹部のむかつきなどで、食欲が振るわない。

(2)潰瘍症状型:潰瘍はないのに、みぞおちに重い痛みなどの、胃潰瘍に似た症状が出る。

(3)逆流型:胸やけ、胃酸が上がってくるなどの症状を認める。

(4)特発性(非特異型):いくつかのタイプが複合している。

以上の4つのタイプがあり、?では、食事の後すぐに膨満感が生じる方なら、胃適応性弛緩反応の不全が、また食後に持続した膨満感が生じる方なら、胃排出能の低下が原因とされます。前者には運動機能改善薬が、後者には一酸化窒素(NO)を誘導するような漢方薬が有効なことがあります。(2)と(3)では、胃酸を分泌する壁細胞プロトンポンプの阻害剤や消化管運動機能改善薬が有効です。 

また、FDは心身症としての側面から、抗不安薬や抗うつ剤が有用な場合が多いので、診察時にご相談ください。私は、FDは医者と患者様の二人三脚で治療していく病気だと思っております。もし、「FDかな?」と思われた方がいらっしゃいましたら、まずはご相談ください。

消化器内科:三浦 崇幣

担当クリニック:田村クリニック

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