医療法人社団 めぐみ会

電話でのお問い合わせ:042-311-2250

ドクターズコラム

2013年7月 8日

水虫(足白癬)には自己流対処より正しい治療を

汗ばむ季節になると、足が痒くなってきます。今年も水虫の季節!といった宣伝がドラッグストアやマスメディアで大々的に行われ、市販の水虫の薬の売り上げもずいぶん向上していることでしょう。一方で、市販の薬を買って塗ってはみたものの、なかなか治らない、却ってひどくなったと来院される方もかなりいらっしゃいます。 
水虫は、正式には足白癬といい、カビの一種である白癬菌という菌が原因で起こる感染症です。白癬菌はケラチンという皮膚のタンパク質を栄養源に生きていて、高温多湿環境下という菌にとって住み心地の良い条件が整うと、感染しやすくなり、症状も悪化します。 
いろいろな症状が出ますが、主に4番目と5番目の趾の間の皮膚が白くふやけて、ただれる趾間びらん型、土踏まずや足の側縁に小さな水ぶくれが多発する小水疱型、踵や足の裏が固くなり、ガサガサの状態になり、時にひび割れを生じる角質増殖型の3つの病型があり、各病型が混在する場合もあります。 
治療の基本は、抗白癬薬の外用ですが、皮膚の状態によっては、別の塗り薬が好ましい場合もあります。日常生活上の注意点としては、清潔と乾燥を心掛けて、再発や再感染をなくすことに尽きます。 
ある調査によると、水虫だと思い、皮膚科を訪れた方の3人に1人は水虫ではなかったそうです。一見、水虫のような症状でも、汗疱、掌蹠膿疱症、健康サンダル角化症といった別の病気である可能性も考えられますので、自己判断は禁物です。疑わしい症状があれば、皮膚科専門医の診察を受けて、症状に見合った適切な塗り薬で早く治しましょう。

日本皮膚科学会皮膚科専門医 牧野孝文

皮膚科:牧野孝文

担当クリニック:多摩ガーデンクリニック

ドクターズコラム

ページの先頭へ戻る