医療法人社団 めぐみ会

電話でのお問い合わせ:042-311-2250

ドクターズコラム

2011年10月 1日

胸やけの原因は?(胃食道逆流症・逆流性食道炎の話)

秋になって食欲も増す季節になりますが、特に食後など胸やけが気になっている方はいらっしゃいませんでしょうか?  「胸やけ」というのは胸からみぞおちあたりに焼けつくような感じがする症状のことで、「胃食 道逆流症」の症状です。これは酸性の胃液が食道に逆流して起こる感覚で、胃酸が喉や口まで及ぶと酸味や苦みを感じることもあります。

症状の感じ方には個人差があって他人に説明するのも難しいことが多く、もやもやした感じ、むかむかした感じ、何か上がってくる感じ、胸の痛み、つかえ感などと表現されます。喉の違和感やしわがれ声、慢性的な咳や喘息症状といった食道に原因があるとは考えにくい症状が感じられることもあります。

これらの症状の人で内視鏡検査(胃カメラ)をすると多くの人で食道炎が見つかります。胃食道逆流症の中でも食道炎が見つかった場合は「逆流性食道炎」という病名で呼ばれます。食事の欧米化で高脂肪食をとったり、肥満が増えたりといった影響で、この病気は日本でも増加してきており、最近では製薬会社のテレビCMでも紹介されて一般にもよく知られるようになりました。

内視鏡検査で食道炎が見つからなくても食道が敏感になっていたりすることで症状が感じられる場合もあり、胃食道逆流症の診断は、症状と内視鏡検査を併せて行われます。症状が日常生活の妨げとなり、かなり重症化すると出血や食物の通りが悪くなるといった合併症を起こすことがありますが、飲酒、喫煙、高脂肪食、大食を控えるといった生活習慣の改善や酸を抑える薬などの内服により治療することができます。胸やけが気になっている方は受診されてみてはいかがでしょうか。

担当クリニック:

ドクターズコラム

ページの先頭へ戻る