医療法人社団 めぐみ会

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ドクターズコラム

2013年10月 4日

糖尿病と高血圧

 糖尿病の人は高血圧になりやすいといわれ、実際、その50%くらいの人が高血圧を伴っています。どちらも症状のないままに進行し、脳卒中や心筋梗塞、腎疾患などを引き起こすので予防のための管理が重要です。

  「血圧」とは、血管内を血液が流れる際に血管の内側にかかる圧力のことで、心臓が送り出す血液の量と血管の抵抗性で決まります。つまり、心臓から送り出される血液の量が多くなったり、血管が硬くなり広がりにくくなると血管内の圧力が高まります。この状態が「高血圧」です。

  糖尿病の人が血圧が高くなりやすいのは、いくつか理由があります。その一つは、糖尿病の人は血管が硬くなる動脈硬化になりやすく、高血圧を合併しやすいことです。

 また糖尿病は、膵臓から出るインスリンというホルモンの働きが悪くなる病気ですが、その一部は、インスリンがしっかり出ていてもそのききめが悪い、「軈インスリン抵抗性軋がある」状態といいます。しっかり出すぎているインスリンは腎臓にも働いて、ナトリウム( 食塩) を体内に引き止めようとする作用もあり、血圧が上がってきます。

 また糖尿病は肥満している人が多いのですが、肥満があると、自律神経の一つである交感神経が緊張して血圧を上げるホルモンが多く分泌され、高血圧になります。

 高血圧は収縮期血圧/拡張期血圧が140/90mmHg以上といわれますが、糖尿病の人は合併する病気が多いので130/80mmHg未満くらいを目指します。病院で測るだけですと高くなることも多いので、普段は自宅での家庭血圧測定をお勧め致します。正確な数値をみたいなら、上腕で測れる測定器が良いですね。

 

糖尿病内科:国東 拓也

担当クリニック:南大沢メディカルプラザ、杉並堀ノ内クリニック

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